SURFACE TREATMENT
プラスチック素材に対する湿式めっきや、金属素材への乾式めっき(イオンプレーティング)、陽極酸化処理など、幅広い表面処理技術を保有しています。また新色や新処理工法の開発にも積極的に取り組んでいます。
PLASTIC PLATING
腕時計ケースや内装部品へのめっき処理を行っています。プラスチック素材に対して処理を行うため、軽量で耐食性・外観性の高い仕上がりとなります。
カーモジュール部品等の内装部品や、フロントグリル等の外装部品へのめっき処理実績があります。またABSとポリカーボネートの2色成形品への部分めっきも行っています。
・ニッケルフリー仕様により金属アレルギーを起こしにくい処理が可能
・金・銀・黒などの色調や、光沢・サテンといった質感が表現できる
ABSプラ(基本はめっきグレード素材) その他ナイロン・PEEKといった素材への処理工法も開発中
めっき素材: クロム(三価、六価、漆黒)、金、ロジウム
色・質感: 黒色・白色、光沢・サテン、2色成形品への部分めっき処理
プラスチックめっきはプラスチック素材に金属・貴金属のめっき膜を付着させる処理で、軽量かつ高級感のある処理が実現できるというメリットがあります。またプラスチックめっきでは、耐食性維持の為に下地処理としてニッケルめっきを施すのが一般的ですが、当社ではニッケルフリー(ニッケルレス)での処理が可能です。下地処理にニッケルを使用しないことでニッケルアレルギー対策ができるため、腕時計やアクセサリー類など、長時間肌に触れるような製品であっても安全に処理を行うことができます。
前処理 | 湿式めっきは素材に電気を流すことで処理を行います。しかしABS樹脂は電気が流れない素材であるため、表面を改質させて電気が流れるような処理を行う必要があります。 |
---|---|
下地電気めっき処理 |
前処理を施したABS樹脂部品に電気めっき処理を行い、下地処理を施します。下地処理には以下の2種類の方法があります。 ・ニッケル有り : 銅+ニッケル電気めっき処理 ・ニッケルフリー(ニッケルレス) : 銅+ニッケルを含まない電気めっき処理 |
仕上げ電気めっき処理 |
下地電気めっき処理を施したABS樹脂部品に仕上げ電気めっき処理を施します。当社では次のような仕様での処理が可能です。 ・仕上げめっき: クロム(三価、黒色三価、六価)、金、ロジウム ・色・質感: 黒色・白色、光沢・サテン、2色成形品への部分めっき処理 |
近年、めっきグレードABS樹脂だけでなく、軽量かつ硬質なエンジニアプラスチック素材への表面処理の需要が高まっています。当社もこのような新素材に対する処理工法の確立を目指し、ナイロンやPEEKなどへの表面処理工法の開発を積極的に推進しています。
ION PLATING
チタン化合物をコーティングするイオンプレーティング処理です。表面硬度や耐食性・耐磨耗性の向上を図ることができます。ゴールドやグレー、ブルーなど様々な色調が表現でき、機能性と装飾性の両方を兼ね備えた処理が可能です。
・ゴールド、ブルー、ブラウンなど様々な色調が表現できる
・金、プラチナ材をコーティングした高級志向の表面処理が可能
SUS、チタン、真鍮(真鍮は下地電気めっき処理が必要)
被膜の材質: チタン、金、プラチナ
色調: 金色、SUS色、ブルー、黒、グレー、ブラウン、レインボーなど
水処理を中心とした湿式めっきに対して、水処理を使用しないイオンプレーティング処理は「乾式めっき」と呼ばれる表面処理に属します。処理を行う際、装置内が真空状態になることから「真空めっき」、また物理的にコーティング素材を蒸着させることから「PVD(物理気相成膜法)」とも呼ばれています。 コーティング素材、被処理部品ともに様々な種類の金属が用いられますが、中でもチタンがよく使用されます。表面処理が施されていない純チタンなどは、表面硬度が低く傷も付きやすいため、表面硬化処理としてイオンプレーティングがよく用いられます。 当社はこのような硬化処理(機能向上)に加え、各種ガスとの反応を利用した様々な色調の表現(装飾性向上)を得意としています。
専用の装置を使って処理を行います。プラズマエネルギーによりコーティングに用いる素材を蒸発させ、それを装置内に流入した各種ガスと反応させることで被処理部品に蒸着させます。
・純チタンやSUSといった被加工物の表面硬度UPを図ることができる ・チタン化合物による鮮やかな多種発色処理ができる ・純金やプラチナを用いた高級コーティング処理が可能
DLC TREATMENT
素材にカーボン性の被膜をつける処理です。ダイヤモンドと黒鉛(グラファイト)の中間に位置する性質を持ち、硬度が高く摩擦が生じにくいといった特長があります。
・PIG プラズマ源を使用した DLC 膜形成装置により極めて円滑な DLC 膜表面に仕上がる
・美観に優れた傷付きにくい装飾系の DLC コーティングが可能
・低摩擦性・高硬度性を必要とする機能系の DLC コーティングが可能
SUS、チタン 他
被めっき素材の表面仕上げによって鏡面・梨地・ヘアーライン等の質感が表現できます
Diamond Like Carbon の略で、ダイヤモンドとグラファイトの中間的な結晶構造(アモルファス構造)を持つ被 膜を生成します。ダイヤモンドのように高い硬度を持つほか、低摩擦性(潤滑性)・耐摩耗性・赤外線透過性・ 耐薬性・絶縁性といった様々な性質を持ちます。
ANODIZING
アルミやチタンといった金属素材に対する陽極酸化処理を行います。様々な着色が可能で、人体への影響も少ないため、医療用インプラントなどにも利用可能です。
カメラ部品、ムーブメント部品、整形外科用インプラント 他
当社玉川事業所にて加工したインプラント部品への表面処理など、社内での一貫対応も行っています。
・光沢・艶消しなどの質感が表現でき、赤・青・緑など様々な着色が可能
・安全性が高く、インプラント機器などへの処理も可能
アルミ、チタン
色調: 赤、青、黄、緑
質感: 光沢、艶消し
・処理前の素材に比べて硬質となり、耐食性も向上する
・様々な種類の色調での処理が可能
アルミニウムやチタン素材を陽極(+極)で電解処理し、酸化皮膜を人工的に生成させる表面処理方法です。酸素と結びつきやすいという特徴を利用しており、空気に触れることで非常に薄く固い皮膜ができます。アルマイト処理(アノダイズ処理)と同様の原理を持つ処理方法になります。
MAIN EQUIPMENT USED
CONTACT US
表面処理事業部
〒963-0726 福島県郡山市田村町下行合田ノ保下1-19
TEL: 024-943-3061 FAX: 024-941-6340